10月20日(日),次世代郊外まちづくり第1回ラウンドテーブル会議が,美しが丘中部自治会館で開催されました。(たまプラnetwork,交流の森共催)
住民創発,学びの活動部門の認定プロジェクト団体から24団体,また,東大大学院准教授の小泉秀樹先生をはじめ横浜市,東急電鉄,石塚計画デザイン事務所からも出席があり,出席者は計44名。
交流の森よりアンケートについての説明があり,その後,テーマ別に5つのテーブルに分かれて交流,情報交換が行われました。最後に各グループから告知などがあり,約2時間後に,和やかに閉会となりました。 (撮影/大野承 ・立山徹)
雨の中,24団体が美しが丘中部自治会館(3丁目)に集まりました。
交流の森,藤本さんよりアンケートの説明
テーマ別に5テーブルに分かれて交流
<A活動インフラ> たまプラnetwork・コロタウン・Loco-working・シビックメディア・交流の森・3丁目カフェ
<B環境> アグリ王・桜並木・たまプラ油田・エレキラボ・スマートキャンパス
<Cシニア組織> アクティブライフ・たまプ楽食・ポスティング・地域創賢
<D子育て・健康> 読み聞かせ・青空ヨガ・Diamonds・美カフェ・スマートライフ
<Eイベント・街づくり> 景観フォーラム・青葉食堂・フラッシュモブ・ナイトウォーク
小泉先生登場。「グループ間の協力をすすめてほしい。Facebook勉強会を開いては?」
(横浜市大野さん「大変熱気のある会議でした」に続いて)東急電鉄・市川さん。「省エネプロジェクトにぜひ参加を」
東急電鉄・大野さん。社内異動の報告。「事務局は離れるが見守っていきます」
石塚計画デザイン事務所・野渕さん「思いが近い方どうし,連携が深まっていく気がしました」
「毎週火曜日に相談会を開いています」(浅海さん)
たまプラnetwork・松本さん「今日のご出席・ご協力に感謝いたします。今後も皆様を結びつけ,プロジェクトを推進する企画を実施していきます」
会議終了後もあちこちで,引き続き話し合う姿が。
月別アーカイブ: 2013年10月
24団体が出席。
Who’s who vol.1
大友直樹さん(横浜市建築局)
27もプロジェクトがスタートして
私の心の中では,ほんとに「これから」・・・
■異動して2ヵ月後からスタート
平成23年の6月から,もう3年ですね。私がこの企画課という部署に来て2ヵ月後に「次世代郊外まちづくり」のための研究会がスタートしました。
皆様方にお会いする前に,まずは我々が何をしなければいけないか,どういう街をめざしていくのか,東急電鉄さんと一緒に1年間有識者を呼んで研究会という形でやっていました。我々が勉強していないと皆様ときちんとお話ができないだろうということもありましたし。
■住民創発プロジェクトが基本構想の「肝」だ
私は前は都筑区に住んでいたんですけど,たまプラーザは,個人的にはよくお買い物に行っていました。とくに東急テラスはよく子どもを連れて,あそこの円形の芝生のところに行っていましたね。
(昨年7月のキックオフフォーラム以来)1年間ずーっと皆さんと一緒にいろいろさせていただきましたけど,私の心の中では,ほんとに「これから」。
一番大事なのは・・・住民創発プロジェクトが一番の「肝」,一番大事なものだと思っています。8つのリーディングプロジェクトの一番最初に,住民創発プロジェクトをもってきたのは,そういう気持ちからなんです。それは東急電鉄さんとも全く同じ気持ちで,地域の方々が主役にならない取り組みは多分意味がなくて,それを東急電鉄さんは民間企業としてサポートし,横浜市は行政としてサポートする。
そういう,いい三角形がうまく成立するためには,住民の方々がきちっと主役になってもらって行動してほしい,と思っています。
基本構想を6月19日に記者発表させていただきましたが,私は,あー終わったなんて思ったことは一度もなくて,あー8月にはプロジェクトが動く・・・と思っていました。現在,27もプロジェクトが動き出しましたから,まだまだ私の中では切れ目がないというか,ほんとに,これからですよね。
■みんなびっくり。27プロジェクトはどれもすばらしい
でも,とっても楽しみですよね。小泉先生もびっくりされてましたけど,まさかここまでできるとは。しかも内容はすべてが素晴らしかったですよね。すべてが特色があって。あれはみんなでびっくりしていたんです。やっぱりすごいなって思いました。
何かしようと,いつもアンテナを張っていないと,突然やりましょう,と言ったって動けないと思うんです。準備運動をしていないと。皆さん,準備運動がもうできてるわけですね。何かやりたいと思うんだけど,意識はあるけど,それほどきっかけらしいきっかけもなく,それで特に今そんなに目立って困ったことはないんだけど,たまたま横浜市と東急電鉄さんとで10年後20年後を想像するきっかけを作らせていただいて,それで皆さん少し動きだしたのかなってそんな気がするんですよ。
■この街の成功事例を他の街へ
我々の思いとすると,ここでいろんな方々がかかわりながら行われている,街の魅力をアップする取組みや地域の課題を解決していただくような取組みが,成功事例として,ほかでも真似をしていただけるようにするのが,横浜市の仕事だと思っているんですね。この街だけではとどめるつもりはないんです。
地域の方々と民間企業,行政もかかわって一緒に街の魅力づくりをしていく取組みを他の地域でもやっていきたいんです。
我々は「横展開」という言葉をこの取組みについて聞かれるとよくお話しするんですが,ここで得られた成果をどんどん市内に広げていきたいと思っているんですね。
なので,この住民創発プロジェクトも参加者を今はモデル地区を中心にしていますけど,いずれは青葉区全体に広げていきたい。それは行政もかかわりながら,民間企業さんの力ももらいながら,住民の方々から提案を頂戴して,この形をどうやってうまく広げていけるか,トライ&エラーでやっていくものだと思っています。
もちろん,まずは,今ここで成功事例が出て初めて,じゃあ次の展開をってことになりますけれども。
■ワークショップは楽しかった
私は団塊ジュニアと呼ばれる昭和48年生まれの40歳です。父は団塊の世代でもうリタイアもして。私のころは学校舎が足りなくて,プレハブ校舎を経験した世代です。
生まれは町田なんですが,小学校に入る前に横浜の金沢区に越しまして,今でも実家は金沢区です。
大学で建築を学んで,・・・でも,私がこれまで歩んできた道は建築行政と呼ばれる,確認申請を受けつけるとか,すごく狭い意味での建築で,街づくりはほんとに初めてなんです。皆さんと一緒にワークショップをやって街づくりをやるのは,とっても楽しかったです。
それと印象に残っているのは,ワークショップの盛り上がりですよね。毎回時間をオーバーして申し訳なかったですけど。楽しかったですものねえ。最後に終わったあとになだれこんだカフェでも皆さん盛り上がってましたよね。
■ワークショップの参加者は・・・
ワークショップは,最初,東急電鉄さんと人が来なかったらどうしよう,なんていらぬ心配をいっぱいしていたんです(笑)
よくあるのは,若い方がなかなか参加してくれないこと。次の時代の担い手というふうに考えると,30代,40代,50代の方にもっと出てきていただきたいんですが。ところが,いざふたを開けてみると,20代,30代,40代,50代,60代とほぼまんべんなく,ご参加いただくことができて,これにはびっくりしました。
あとは,皆様方からのアイデアの中で,例えば自分のうちを開放するとか,「私ならこれができる」っていうワークショップの中で,アイデアがいっぱい出てきたのは,とってもびっくりしました。自分が何かをするっていうことをみんなの前で宣言する方がこんなに多くいらっしゃるって,とってもびっくりしました。
ボランティア精神が旺盛なんだなって。その意識はもしかすると,たまプラーザ特有のものなのかもしれませんね。あの場だからこそ出てきた言葉なのかもしれませんが。
■一番大変だったのは基本構想
やっぱり,ワークショップが終わって,皆さんの思いをどういう形でまとめようかっていうのは,ほんとに大変でした(笑) これはひとつの目標像になるし,この基本構想を作るのがとても大きな山場でしたし,これがゴールではないんですけど,基本構想があって初めてプロジェクトにつながりますので。
ワークショップはとても楽しかったですが,皆さんのご意見をいかにすくいあげて,ひとつの形にするかっていう作業が,ほんとにとても大変でした。
東急さんからも何人も人を出してもらって,毎週のようにこの会議室に缶詰になって,8時間ぐらいずーっとこのテーブルで(笑)・・・10の取り組みもそうですし・・・。
たまプラ大学も8回させていただいて,ワークショップが5回,その間にオープンワークショップというかたちでいろんな方々からご意見をいただきましたし,その思いを少しでもくみとりたかったんですね。とっても素晴らしいご提案ばっかりだったので。
■将来的には,中間支援組織にバトンタッチ
次年度以降どういうかたちで新しい提案をすくいあげていくかっていうのは・・・,できたら,同じやり方でやるのではなくて・・・皆さんの活動どうしをつなぐようなご提案が複数出てきていますので,その方々を中心にいろんな新しい活動がそこに加わっていく,そんな展開をしていきたいと思うので,次年度以降はそういう形になるような支援のしかたができないかなあ,というふうには考えています。
また行政と東急電鉄さんがお膳立てをするのではなくて,皆さんの活動で,いわゆる「中間支援組織」と我々呼ぶんですが,そういう方たちに少しずつバトンタッチさせていただいて,そこに新しい活動が参加をする,そんな形に発展できるといいなと。
ワークショップをやって,基本構想ができて,まず第一歩としていろんなプロジェクトが立ち上がりましたよね。それを毎年同じかたちでやるんじゃなくて,少しずつ発展させながら,さらに皆様方に移せるものはどんどん移していく,というようなことを東急電鉄さんと今考えているんですね。
■東急電鉄さんとは「お互いの足りない部分を補った」
行政と民間企業が一緒に何かをする,ということは画期的なことだと思いますが,違う点といえば,まずスピード感が全く違います。行政は一歩一歩着実に(笑)それがいわゆるスピード感のなさにもつながっているのかもしれませんが,我々は民間企業さんみたいに臨機応変にあまりできないという状況もありました。
東急電鉄さんは,とてもスピード感がありますし,いろいろと人のつながりや必要な情報を我々に与えてくださいました。
一方,横浜市は金も人もいない分,規制をきちっと時代に即して見直させていただく。東急電鉄さんの利益ではなくて,街としての利益が向上するという取組みに対しては,我々としても最大限応援させていただく。お互いの足りない部分を補った,というのがきれいな言い方なのかもしれませんね(笑)
(構成/辺見真智子 撮影/立山徹)
大友直樹さん/1973年生まれ
横浜市建築局課長補佐
企画部企画課担当係長
川崎市在住,2児のパパ
住民創発プロジェクト第1回講評会開催
「学び」22団体「創発」5団体が認定プロジェクトに
「住民創発プロジェクト-シビックプライド・プロジェクト-第1回講評会」が,9月21日,たまプラーザテラス・プラーザホールで開催されました。
応募の27団体による熱のこもったプレゼンテーションと,その後の厳正な審査の結果,「学び活動部門」で22団体,「創発プロジェクト支援部門」5団体が「次世代郊外まちづくり認定プロジェクト」として認定されました。(撮影/大野承)